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特定建築物石綿含有建材調査者とは?石綿調査が必要な理由も

塗装コラム 2024.07.07 (Sun) 更新

石綿を含む建材の安全な調査と管理方法は非常に重要な課題です。
適切な調査と対策を行うことで、作業員の健康を守り、法律に準拠した安全な解体作業の実施を可能にします。
本記事では、石綿含有建材の調査に必要な資格や法的要件を明確にすることで、石綿に関する不安を解消していただくことを目的としています。

□特定建築物石綿含有建材調査者とは?

2023年10月1日以降の建築物解体作業においては、「建築物石綿含有建材調査者」の資格取得が必須となっています。
この資格は、石綿含有建材の調査を行うための専門知識と技術を有することを証明するものであり、解体作業の安全性を確保する上で重要な役割を担います。

建築物石綿含有建材調査者の資格取得には、建築物石綿含有建材調査者講習を受講し、修了する必要があります。
この講習では、石綿の基礎知識、健康影響、調査方法、法令等について学び、試験に合格することで資格を取得できます。

建築物石綿含有建材調査者には、一般建築物石綿含有建材調査者、一戸建て等石綿含有建材調査者、特定建築物石綿含有建材調査者の3種類があります。
一般建築物石綿含有建材調査者は、すべての建築物の調査を行う資格を持ち、一戸建て等石綿含有建材調査者は、一戸建て住宅および共同住宅の内部(共有部分は除く)の調査を行う資格、特定建築物石綿含有建材調査者は、一般建築物石綿含有建材調査者の講習内容に加えて、実地研修や口述試験を追加したもので、すべての建築物の調査を行う資格です。

特定建築物石綿含有建材調査者は、一般建築物石綿含有建材調査者よりも高度な知識と経験が求められます。
特定建築物石綿含有建材調査者は、より複雑な構造や規模の建築物を調査する場合に必要となる資格であり、より高度な専門知識と技術を有する必要があります。

□なぜ石綿調査は必要なのか?健康への影響と調査の重要性

石綿は、かつて様々な建材に使用されていたため、多くの建物に含まれている可能性があります。
しかし、石綿は人体に有害な物質であり、健康被害を引き起こす可能性があります。
石綿を含む建材を適切に管理し、安全に解体作業を行うためには、石綿調査が必須となります。

石綿は、アスベストとも呼ばれ、繊維状の鉱物です。
石綿は、熱や摩擦、酸、アルカリなどに強く、変質しにくい性質を持つため、建築材料として広く使用されてきました。

石綿は、吸入すると肺に沈着し、肺がん、悪性中皮腫、石綿肺などの重大な病気を引き起こす可能性があります。
石綿による健康被害は、数十年という長い潜伏期間を経て発症するのが特徴です。

石綿を含む建材の解体作業を行う際には、石綿が飛散しないよう適切な対策を行う必要があります。
石綿調査を行うことで、石綿を含む建材の種類や場所を特定し、適切な対策を立てられます。

石綿調査は、作業員の健康を守るだけでなく、法律上の義務でもあります。
2023年10月1日以降、建築物の解体等を行う際には、特定建築物石綿含有建材調査者による事前調査が義務付けられました。

□まとめ

建築物石綿含有建材調査者とは、石綿含有建材の調査を行うための専門資格であり、特定建築物石綿含有建材調査者は、より高度な知識と経験を持つ調査者です。
石綿調査は、作業員の健康を守るため、また法律上の義務を果たすためにも非常に重要です。
石綿を含む建材の調査を適切に行い、安全な作業環境を構築することが、建築業界の専門家にとって重要な課題です。